粉体塗装は、有機溶剤を含有しない固形分の粉体塗料を用いて行います。そのため、粉体塗装が可能なワークには条件があります。塗料の持つ特徴がそのまま条件になるでしょう。
ここでは粉体塗装できるワークの条件とワークの具体例を紹介します。
一般的な粉体塗装は、ポリエステル樹脂製・エポキシ樹脂製といった粉体塗料を帯電させて、アースされたワークに対して吹き付けを行います。すると、粉体塗料は静電気の力でワークに付着する、という仕組みです。静電気の力を使用して塗料を付着させるという塗装方法なので、電気が流れるワークにしか塗装ができません。基本的には、金属素材の製品が塗装の対象です。
ただし、特殊な方法として静電気を使用しない粉体塗装もあります。状況に合わせて木材や樹脂といった導電性プライマーを用いての塗装はできますが、一般的ではありません。
粉体塗装をする際の一般的な温度は、160~180℃です。15~20分程度は焼き付けの時間が必要です。低温タイプもありますが、やはり高温に耐えられるワークの方が、容易に粉体塗装ができます。
粉体塗装に向いているワークの具体例は、以下の通りです。
上記で紹介した以外でも対応可能なワークはありますが、業者によって取り扱い可能かどうかが異なるため、依頼する業者に確認しましょう。
粉体塗装は、シックハウス症候群対策として使用されている塗装方法です。有機物質を含む溶剤を使用していないのが大きな特徴で、地球に優しい塗料として注目されています。
有害物質を含まないポリエステル樹脂・エポキシ樹脂・エポポリ樹脂・アクリル樹脂で顔料の粒子にコーティングしたものを塗料としており、粉末状の塗料を静電気で対象物に付着させていきます。また付着した塗料は焼き付けにより、表面上で樹脂を溶解して定着させます。
溶剤を使用する必要がない、強度のある性能の高い塗装皮膜が完成させられる、耐食性や耐候性に優れているというようなメリットもあります。さらに 塗装時に塗膜とならなかった塗料は回収して再利用ができるため、コスト削減にも役立つ塗装方法 です。
しかし、粉体塗装が行えるワーク、対象物は限られています。静電気を使用するため帯電性があるもの、そして焼き付けに耐えられる耐熱性があるものが基本です。例外もありますが、原則としてこの2つを満たすワークが粉体塗装の対象です。
また色替えに手間がかかることと小ロットでの調色が割高であるという点はデメリットとしてもあげられますが、量産する場合であれば粉体塗装はコスト削減が可能なため、積極的な利用を検討しましょう。
粉体塗装を請け負っている業者は、以下ページでまとめて紹介しています。粉体塗装を扱っているという点は同じであっても、費用や得意とするワークなどは業者によって異なります。対応できる塗装方法や対応できる製品についても業者別にまとめているため、依頼したい塗装方法・製品に合わせてより良い業者を見つけましょう。
▼左右にスクロールできます▼
社名 | フクテック |
太陽塗装 |
富木島タイヤ |
岡野 コーティング |
筒井工業 |
---|---|---|---|---|---|
期間 |
最短2時間
|
最短半日
|
最短3日
|
最短1週間
|
最短2週間
|
創業年 | 1947年 | 1966年 | 記載なし | 2002年 | 1963年 |
対応製品 |
![]() 箱物 (配電盤など) |
![]() 金属部品 |
![]() 自動車 ホイール |
![]() バイク 部品 |
![]() 建材 |
※2021年5月12日調査時点で「粉体塗装 愛知」とGoogle検索をして出てきた業者を30社調査。その中から塗装に関する納期が公式HP内に記載されている5社を、納期の早い順に掲載しました。
※業者の状況によって、希望する条件での対応が難しい場合がございます。詳しくは、各業者にお問い合わせください。