高周波誘導加熱(IH)を利用した粉体塗装は、さまざまなメリットがあります。この記事では、そのメリットについて詳しく紹介していきます。
粉体塗装に高周波誘導加熱を利用するメリットは、主に以下の4つが挙げられます。
高周波誘導加熱は、塗装前の脱脂工程が不要になることが大きな利点です。ポンデ鋼板を使用したイレクタージョイントなど、リン酸コーティングされた素材を使用する際、プレス加工後に付着する油分は、加熱により気化するため、脱脂工程が省略できます。そのため、作業の簡略化とコスト削減が可能となります。
高周波誘導加熱による乾燥は、塗装の内側から均一に加熱されるため、ムラなく効率的な乾燥が可能です。従来の乾燥方法に比べ、乾燥時間を大幅に短縮することができます。通常40分かかる乾燥作業を、わずか2.5分で完了させている事例もあります。
参照元:日本エレクトロヒートセンター(https://www.jeh-center.org/asset/00032/gyoukaishi/tosougijyutu_yoshino.pdf)
乾燥時間の短縮により、乾燥設備自体の小型化が実現します。結果、作業スペースの節約と、製造ラインの効率化が可能になります。一般的な乾燥設備に比べて、約1/3のスペースで済むこともあり、スペースに制限がある工場にとっては大きなメリットといえます。
高周波誘導加熱は、対象物を直接加熱するためエネルギーの無駄が少なく、省エネルギーに貢献します。また、従来の加熱方法と比較して加熱時間が短いため、消費エネルギーを削減できます。そのため、脱炭素化への貢献も期待されます。
高周波誘導加熱では、銅製ハンガーを使用することで、加熱直後でも熱くならず、粉の除去も容易になります。初期コストは高いものの、長期間にわたって再利用が可能で、安全性も高まります。さらに、エアブローなどで粉を容易に除去できるため、メンテナンス性にも優れています。
従来の塗装工程では、ガス熱風乾燥炉が使用されていました。ガス熱風乾燥炉は大きなエネルギー消費と設置スペースを必要とします。そこでMipox株式会社では、高周波誘導加熱を採用した粉体塗装システムを導入。これにより、エネルギー消費の削減と設備の省スペース化を実現しました。
そのほか、CO2排出量の削減にも寄与します。従来のガス熱風乾燥炉に比べ、高周波誘導加熱はエネルギー効率が高く、脱炭素社会への移行に向けた取り組みとしても、重要な役割を果たしています。
参照元:Mipox株式会社(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000033.000054807.html)
高周波誘導加熱を利用した粉体塗装は、省エネ、省スペース、脱炭素という環境配慮の面でも大きなメリットをもたらします。革新的な技術として、製造業界に新たな可能性を生み出してくれるでしょう。また、粉体塗装を検討する際は、まず専門の業者に相談してみることをおすすめします。以下のページも参考にしてみてください。
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社名 | フクテック |
太陽塗装 |
富木島タイヤ |
岡野 コーティング |
筒井工業 |
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期間 |
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最短2週間
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創業年 | 1947年 | 1966年 | 記載なし | 2002年 | 1963年 |
対応製品 |
![]() 箱物 (配電盤など) |
![]() 金属部品 |
![]() 自動車 ホイール |
![]() バイク 部品 |
![]() 建材 |
※2021年5月12日調査時点で「粉体塗装 愛知」とGoogle検索をして出てきた業者を30社調査。その中から塗装に関する納期が公式HP内に記載されている5社を、納期の早い順に掲載しました。
※業者の状況によって、希望する条件での対応が難しい場合がございます。詳しくは、各業者にお問い合わせください。