粉体塗装する際は設備・機器を揃える必要があります。この記事では、粉体塗装に必要な設備や機器、注意点についても併せて解説しています。
粉体塗装に必要な設備、機器は以下の通りです。
順番に見ていきましょう。
粉体塗装では、塗装設備内へのゴミや異物の混入を防ぐため、塗料接粉部全体を囲うアウターブースが用いられます。アウターブース内には清浄な空気が供給され、これにより塗装の不具合を防ぐことが可能です。
一方でインナーブースは、被塗物の塗装を行うために設けられた空間です。塗料の飛散防止とゴミ・異物の付着防止が主な目的であり、清掃性の向上を目指して樹脂製で作られるのが一般的です。
給気装置は、フィルターを通したクリーンな空気を、アウターブースに供給します。インナーブースの排気量を超える給気能力を持ち、アウターブース内をプラス圧に保つことで、工場内の浮遊ゴミなどの流入を防ぎます。
一方、集塵装置はブース内の空気を吸引し、余分な塗料を捕集する役割を担います。
クリーンエアシステムは、圧縮エアから水分や油分を取り除くために使用される装置です。水分を除去するドライヤー、油分除去のためのエアフィルターで構成されています。
これにより、除湿度圧力下露点10°C以下、清浄度0.01μmミスト除去が可能となり、塗装プロセスの品質を向上させます。
塗装ラインで使用される塗装機は、主に静電ガンタイプで構成され、静電ガン、コントローラ、塗料タンク、塗料供給装置から成り立っています。静電ガンはマイナス荷電を用いるコロナ帯電方式が一般的ですが、塗料の貫入性を重視した塗装には、プラス荷電を用いる摩擦帯電方式のガンも使用されます。
また、塗料供給装置は、塗料タンクから静電ガンへ粉体塗料を搬送するために必要です。圧縮エアを利用し、塗料を流動化して吸引、ガンまで搬送します。
塗料循環装置は、吹き余った塗料やインナーブース内に残った塗料を回収し、塗装機に戻すための装置です。回収精選した塗料を溜めるタンクと、塗料を搬送するインジェクタが含まれます。
また、塗料回収サイクロンは、清掃性を高めるために下部が分割可能な構造となっています。捕集効率が90%以上に達するため、色替え塗装システムでよく用いられます。
塗料精選装置は、塗料回収時に異物やブロッキングした塗料を除去するために使用されます。主に振動篩を使用し、網目は80メッシュ以上で構成。精選装置の形式には、空気の流れを利用するサイクロン取付型や、ロータリーシーブなどがあります。
粉体塗装を依頼する際は、ワークの素材、サイズ、塗装方法に適した設備と機器の選定が重要です。素材ごとに特徴が異なるため、必要な設備、機器を選べるようにしておきましょう。
また、ワークのサイズに応じて大型の塗装ブースや、精密な塗装が可能な小型設備の選択が重要です。大きなワークには広範囲を均一に塗装できる大型設備が、小さな部品には細かい部分まできれいに塗装できる、小型設備が求められます。
粉体塗装を依頼する際は、ワークの素材やサイズ、塗装方法に合致する設備と機器を有する業者を選ぶことが重要です。素材に応じた塗装方法の選択や、サイズに適した塗装ブースの利用は、期待通りの塗装結果を得るために欠かせません。
実際に依頼する際は、これらのポイントを押さえた業者選びを心がけてください。当サイトでは、他にも粉体塗装に関する知識を紹介しています。以下の記事もぜひ参考にしてください。
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社名 | フクテック |
太陽塗装 |
富木島タイヤ |
岡野 コーティング |
筒井工業 |
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創業年 | 1947年 | 1966年 | 記載なし | 2002年 | 1963年 |
対応製品 |
![]() 箱物 (配電盤など) |
![]() 金属部品 |
![]() 自動車 ホイール |
![]() バイク 部品 |
![]() 建材 |
※2021年5月12日調査時点で「粉体塗装 愛知」とGoogle検索をして出てきた業者を30社調査。その中から塗装に関する納期が公式HP内に記載されている5社を、納期の早い順に掲載しました。
※業者の状況によって、希望する条件での対応が難しい場合がございます。詳しくは、各業者にお問い合わせください。