粉体塗装の耐用年数

粉体塗装といってもさまざまな種類があり、それぞれ耐用年数が異なります。その他の塗装方法と比較すると、耐久性が高く塗装が丈夫であることから近年注目されている塗装方法です。ここでは粉体塗装の耐用年数について詳しく紹介します。

粉体塗装の耐用年数はどのくらい？

粉体塗装の耐用年数は、塗った塗料の寿命のことです。耐用年数は種類によって異なります。ここでは粉体塗装の種類別とそれぞれの耐用年数を見ていきましょう。

• エポキシ塗装：8～16年
• アクリル樹脂焼付塗装：4～7年
• 溶剤塗装：5～10年
• フッ素樹脂塗装：11～13年

これはあくまで平均的な数値で、耐用年数は実際の使用状況によって大きく変わります。太陽光や塩害、雨風などの外的要因により、実際の耐用年数が決まります。

そのほかにも塗料のグレード、重ね塗りを何回したのかによっても異なるので、あくまで目安として考えてください。目安となる耐用年数を超えると、塗料が剥がれてくる、水を弾く力が弱くなってくるというような変化が起こるため、塗料が本来持っている効果を発揮できなくなります。

塗料を選ぶ段階で、耐用年数を把握しておきましょう。

粉体塗装の耐用年数が長いと言われる理由

粉体塗装の耐用年数が長いといわれるのは、高い耐久力を有した塗膜であるためです。

粉体塗装で形成される塗膜は厚く、強度が高いだけでなく柔軟性にも優れています。高強度でかつ柔軟な高い塗膜が得られることから、傷がつきづらく温度や湿度の変化が激しい環境でも伸縮しやすいので、ひび割れや剥離などが発生しにくいです。

それにともない耐久性に優れており、寿命も長くなるでしょう。

粉体塗装の耐用年数はどこでわかる？

粉体塗装の耐用年数は、カタログに記載されている「期待耐用年数〇年」という表示で確認できます。

そもそも期待耐用年数とはどのような意味を持つのかというと「促進耐候性試験」で得られた耐久年数のことです。

塗装片（塗膜）にキセノンランプの光を照射し、塗装片を太陽光の下に暴露した状態を、人工的に作り出して試験します。塗膜の光沢率が80％を下回らない時間を計測し、その時間から実際の耐用年数を推測したものを「期待耐用年数」と呼びます。

他にも、塗装の耐久性の指標として日光・雨などへの耐候性や塩水噴霧など、評価基準はさまざまです。各塗料のカタログにて詳細が確認できるため、カタログに記載の耐久期間を踏まえ、環境要因を考慮して判断しましょう。

粉体塗装業者に相談しよう！

粉体塗装は、被膜を厚くできるのが特徴で、防錆力が高く耐候性にも優れています。実際の耐用年数は環境で大きく左右されますが、その他の塗装よりも耐用年数は長いため、近年注目されている塗装です。

そのほかにも、粉体塗装は、噴霧した塗料が付着する割合が高く、効率の良い塗装ができる、有機溶剤を使用しておらず大気汚染の心配がない、使用しなかった塗料は回収して再度塗装に使用できるなどのメリットがあります。

しかしその分、コストは他の塗装方法よりも高額になりやすいため、費用対効果をしっかりと考えたうえで、粉体塗装を採用するかどうかを考えてください。

耐用年数が長い塗装をしたい、環境に配慮した塗装方法を探している、効率よく塗装ができる方法を選択したいという方は、ぜひ粉体塗装を検討してみましょう。

以下ページでは、粉体塗装ができる業者を紹介しています。これから粉体塗装を検討する際は、ぜひ業者ごとの特徴をチェックしてください。