本記事では、電着塗装の概要や、粉体塗装との違いについて解説します。
電着塗装は、塗装の対象物と塗料に電気をかけて、電極の作用で均等に被膜を作れる塗装方法です。複雑な形状の対象物も均一に塗装することができます。電着塗装は、液体塗料を入れた容器に塗装対象物を浸して被膜させることができる点が大きな特徴です。「ドブ漬け塗装」と呼ばれる塗装方法で、液体塗料の粘度によって被膜の厚さが変化します。塗料のロスを減らすことができ、塗装時間を短縮できるなど、多くのメリットがある塗装方法です。
ドブ漬け塗装のほかにも、電着塗装にはいくつか種類があります。「静電塗装」は、対象物をプラス極、塗料をマイナス極に帯電させて、電気の力で塗料を吸着させる塗装方法です。こちらも電気を使う点では電着塗装に分類されます。「粉体塗装」も電着塗装のひとつです。静電気の力で対象物に塗料を付着させた後、加熱溶解して塗膜を作ります。また、静電塗装と粉体塗装の特徴を組み合わせた「静電粉体塗装」も電着塗装に含まれます。
電着塗装には「カチオン電着塗装」と「アニオン電着塗装」の2種類があります。対象物の電流をプラスにするのがアニオン電着塗装、マイナスにするのがカチオン電着塗装です。アニオン電着塗装は塗膜と中和剤が弱アルカリ性で、カチオン電着塗装は弱酸性なので、準備する設備が異なります。また、アニオン電着塗装は金属の溶出が起こるため、対象物に合わせて選択する必要があります。
粉体塗装は静電気を活用した塗装方法であるのに対し、電着塗装は電極のプラスとマイナスの電気を活用した塗装方法です。どちらも電着塗装のひとつではありますが、使用する電気の原理が異なります。
粉体塗装も静電気を使用する点で電着塗装のひとつに分類されますが、粉体塗装は電着塗装よりも厚い被膜を作れる点が特徴です。電着塗装では液体の塗料を使用しますが、粉体塗装では粉体の塗料を付着させた後加熱溶解することで、より厚い塗料を形成できます。また、粉体塗装は吹付けた後に飛び散った塗料を回収しやすく、また再利用しやすいことから、電着塗装よりも塗料を無駄なく使える点も特徴です。
液体塗料を使用する塗装の中でも、電着塗装は複雑な形状の対象物を均一に塗装できることに加え、膜厚などの処理条件を管理しやすいです。この点から、大量の塗装に適した塗装方法だといえます。また、電着塗装はほかの塗装方法と比較して、設備などの準備が多いです。この点からも小ロットの塗装には不向きであり、大量塗装に適しています。
粉体塗装も電着塗装のひとつですが、電気の原理や適した塗装対象物が異なるため、それぞれの特徴を理解したうえで塗装方法を選ぶことが重要です。依頼時にどの塗装方法が適しているかわからないときは、業者に相談してアドバイスしてもらうとよいでしょう。
以下のホームページでは、愛知県で粉体塗装を行っている業者をご紹介しています。粉体塗装作業を依頼したいと考えている人は、ぜひ参考にしてください。
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社名 | フクテック |
太陽塗装 |
富木島タイヤ |
岡野 コーティング |
筒井工業 |
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期間 |
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最短1週間
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最短2週間
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創業年 | 1947年 | 1966年 | 記載なし | 2002年 | 1963年 |
対応製品 |
![]() 箱物 (配電盤など) |
![]() 金属部品 |
![]() 自動車 ホイール |
![]() バイク 部品 |
![]() 建材 |
※2021年5月12日調査時点で「粉体塗装 愛知」とGoogle検索をして出てきた業者を30社調査。その中から塗装に関する納期が公式HP内に記載されている5社を、納期の早い順に掲載しました。
※業者の状況によって、希望する条件での対応が難しい場合がございます。詳しくは、各業者にお問い合わせください。